帽子やシャツの発注

エルメス社は、1980年代?1990年代に、帽子やシャツの発注を行っていた会社を買収していきましたが、カルティエの母体「リシュモン」やルイ・ヴィトンの母体「LVMH」の買収戦略とは違い、“職人技の維持”が一番の目標であったので、買収の対象は小規模の会社にとどまっています。現在でも、もともと馬具工房であったことから、ロゴには“デュック”と“タイガー”が描かれています。エルメス社の母体は、1837年に「ティエリー・エルメス」がパリに開いた馬具の工房です。 ティエリーの孫である3代目の「エミール・エルメス」は、事業の多角化に乗り出しました。「Hermes (エルメス)」 は、フランス「エルメス・アンテルナショナル社」 が展開するファッションブランドです。そこに、“主人”が描かれていない理由は、「エルメスが用意する馬車は最高品質ですが、それを扱うのはお客様自身」という深い意味が込められているからです。 エルメス社は、馬具製造工房として創業しましたが、自動車の発展によって馬車が衰退することを予見して、事業の軸足を財布や鞄などの皮革製品に移すことで成功しました。さらに、服飾品やアクセサリー、香水といった分野にも事業を広げ、それら全ての製品のデザインや製造、販売を手がける会社となりました。そして、1892年には、馬具の製作技術をもとに、エルメス初のバッグ「サック・オータクロア」を製作しました。 1927年には、腕時計を発表しました。ロシア皇帝やナポレオン3世などの顧客により発展しました。デュックとは「四輪馬車」のことで、タイガーは「従者」のことです。